「木と踊る学科」レポート
林の中で、原っぱで。大人も子どもも入り混じって踊りまくる
こんにちは。子ども原っぱ大学 ツカコシです。先日、三浦半島のSYOKU-YABO農園にて「木と踊る学科」を実施しました。先生はシルク ドゥ ソレイユに800回以上出演した経験をもつダンサーで振付師の熊谷拓明さん。未就園児から大人まで50人近い参加者が青空のもと、SYOKU-YABO農園にて、木々と踊りまくった一日をレポートします。
挨拶もそこそこに、原っぱスペースで準備運動が開始。準備運動といっても片足をあげて、両手を広げて飛行機みたいなポーズをとったり、日常ではあまりない動きの連続に参加者の皆さんはあっという間に汗だくです。みんなの笑い声や、自然に漏れちゃううめき声が原っぱに響き渡ります。ちなみに、BGMは一切ありません。踊りというとどうしてもリズムに合わせて身体を動かすもの、というイメージがわいちゃうけど「木と踊る学科」ではそんなイメージも放り出す感じ。自然の音を背景に思い思いのリズムで、それぞれの身体に合わせて動く。今回の学科をはじめるにあたっての熊谷さんのメッセージは「踊ることに正解はない、それぞれが気持ちいい動きができればそれでいい」。まさにその言葉を具現した空間でした。
周囲の人と一緒に踊る。ちょっとした照れも身体を動かすと消えていく
一人での動きがひととおり終わると今度は、ペアになったり、グループになったり。家族同士、友人と、あるいは初めて会った人と、流れにまかせて踊ったり、離れたり。一人での時間とはまた違った感じ。ちょっとした照れも踊っているうちに薄くなってみんな楽しそうに身体を動かしています。
林の中で、みんなで木になる。これぞまさしく木と踊る時間
原っぱでの踊りがひと段落したら、みんなで林の中に潜入。大きな楠の下の小さなスペースに50人がギュッと集合です。大木のチカラをもらいながら、狭いスペースでみんなが「木」になる踊り。思い思いの木が出現。まさしく、木と踊る時間です。
そうこうしていると、あっという間にランチタイムです。SYOKU-YABO農園の「かてめし」ビュッフェ。自然農園で採れた素材の素朴な味を屋外でたらふくいただくのは、やっぱり最高であります。身体を動かす、うまいものを食べる。生きることの基本、ですな。お昼休憩を挟んでいよいよクライマックスの午後の部へ。
音を打ち鳴らし、ボディペイントを施しながら踊る。さながら原始の「祭り」
午後一番、まずは身体を楽器に。耳を澄ませて、手をたたいたり、足を踏み鳴らしたり、おなかをさすったり。動きながら身体や周囲の自然が出すいろいろな音を聴きながら動きます。次第に、いろんな些細な音が聞こえてくるから不思議。自分の身体だけでなく周囲の人の身体を叩いて音を出したり、木を叩いたり、声を出したり。だんだん踊りが原始の「祭り」に近づいてきた感じが…。
ほどよく場が盛り上がってきたところで、秘密兵器の「ボディペイント用絵具」を投入です。当初の目論みは、音を出しながら色を塗りながら踊る、というイメージでしたが、絵具を投入した途端、場は一気にカオスへ。大人子ども入り混じっての絵具の塗りたくり合戦のはじまりです。最初はTシャツから、次第にエスカレートして、顔面に塗りたくりまくり。当初の「意図」から離れて入り混じり、塗りあう人々。笑顔、笑顔、笑顔。まぎれもない混沌ですが、これもきっと「踊り」の一部なんだなと、改めて振り返ると思います。思い思いが感じるままに身体を動かす。それでいいということ。
いい感じでみんなが絵具でグチャグチャになったところで、今日初めて、BGMを入れます。スイッチオン!リズムにのって、音を出したり、子どもをだっこして踊ったり、輪の中心にいる人をまねて踊ったり。今日一日の動きの集大成。息が切れてもみんなで踊る、踊る、踊る。自然と上がる掛け声やら笑い声やらで、完全な「祭り」の場ができあがっていました。ひとりひとりが「踊る」楽しさ、気持ちよさを身体の芯から体感できた時間だったと思います。
締めに熊谷さんがこの日のために用意してくれた振付での踊りを1曲、ステージにて。その美しさに大人から子どもまで釘づけでした。かっこいい!!
踊ることの楽しさ、気持ちよさをじっくりと味わう一日になりました。ご参加くださった皆さん、熊さん、SYOKU-YABO農園の皆さん、どうもありがとうございました!また実施したいです。次は何と踊りましょう?
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special thanks to:
熊谷拓明先生 http://bodyacttheater.com/
※熊さんの次回公演「あなたは偶然というけれど」~騒ぐな。奴が目を覚ます~ チケット販売中!
10/26(土)27(日)@踊心ダンスシアター
親子の部 http://odorigokoro.jp/schedule_13.html
一般の部 http://odorigokoro.jp/schedule_12.html
SYOKU-YABO農園 http://syoku-yabo.com/
photo by:
Ara-chang
Hossy
Nodaken