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第1回「ホンキのカメラ学科」レポート

一眼レフカメラを片手に鎌倉・逗子を走り回った3日間。3日目には9人のフォトグラファーが出現

こんにちは。子ども原っぱ大学ツカコシです。レポートアップまでずいぶん時間が経ってしまいましたが、3月末の週末の3日間を使っての「ホンキのカメラ学科」の様子をお届けします。参加いただいたのは9名の子どもと10名ほどの大人の皆さん。子どもと大人が入り混じってカメラを本気で学ぶ、という企画です。子どもたちは小学1年生から4年生までで、ほとんどの子がカメラを触った経験なし。はてさて、3日間でどこまで学べるのでしょうか!?

今回、企画を一緒に考え、先生を務めてくださったのは子ども向け写真教育プロジェクトcodographを運営する中村こども先生。中村さんは何よりも、基礎の暗記と反復練習が大事だと言っており、今回のプログラムもその趣旨にのっとった形になりました(→詳細はこちらの告知参照)。

第1日目:まずは基本の暗記から。お寺に響くISO、F値、シャッタースピード版「お経」

座学も真剣そのもの

第1日目は北鎌倉の円覚寺にて。一般非公開の如意庵の本堂からスタートです!(ご住職に大感謝です。どうもありがとうございました)。まずは一番大事な基礎、明るさ調整のISO値、F値、シャッタースピードの暗記から。お寺の本堂にお経のごとく、子どもたちの声が響きます。「ISO6400、ISO3200、ISO1600、ISO800…、F1.4、F2、F2.8、F4、F5.6、F8…、30、15、8、4、2…。」子どもたちはカメラを触る前から、意味も分からず暗記尽くし。でもあっという間に頭に刻まれていくから彼らの柔軟性はすごい。一通り、知識を覚え、グループ単位で操作の基本を教えてもらったらいよいよ、カメラの貸与式。ここまですでに1時間半。じらしにじらされてようやくカメラが手渡されるので、みんな心なしか緊張気味です。

マクロ撮影、たまらない

ポートレイト撮影。男子諸君が前のめり…

いよいよ、撮影がはじまるとみんなあっという間に夢中に。マクロレンズを使って春のお花を接写撮影。自分が撮った写真にみんな驚きつつガンガンシャッターを切っていきます。撮っては液晶モニターで確認して、明るさがおかしかったF値かシャッタースピードを調整、また撮影。今度はピントが合っていないから被写体との距離を調整…、これを延々と繰り返しです。すごいなぁ、と思うのはここまで、一切オート機能を使っていないこと。設定はマニュアルだし、オートフォーカスもオフ。カメラができることを機械任せにしないことで、自分で仕上がりをコントロールできるようになる、という考えです。だから真っ白だったり、真っ黒だったり、ボケボケで何を撮っているのか分からない写真もたくさん。そこから、調整を繰り返してどんどん撮影していく。何がなんだか分からないまま、カメラと被写体の距離を変えたり、ダイヤルをいじって撮影しているうちに、ハッとするような写真が撮れてくるんですね。それは子ども自身も分かって、いいのが撮れると嬉々として自慢しにくるんです。見せられた方も素で感動する。だって、カメラを触ってまだ30分ぐらいですから…。なるほどー、そうやって、成功体験と失敗体験を短い間にどんどん繰り返し積んでいくことが大事なんだなー。カメラの話だけじゃないですね、これ。

オートフォーカス瞬発力ゲーム中

自分たちのかっこよさに気づいていない~

この日は場所を変え、ゲームを交えながら色々な撮影を覚えていきました。線路沿いで電車を連写撮影する方法、オートフォーカスを動く物体に合わせる方法、ポートレイトを美しく撮る方法、宙に浮いている風に人を撮る方法、ひとつひとつ、自らカメラを操作して、やろうとしたことと、自分の撮影の結果をモニターを通して比べつつ、何回も何回も繰り返し練習をしていきます。何回も何回も繰り返し、繰り返し、繰り返し。これが大事なんだなー。朝から夕方まで、カメラ三昧でへとへとになるころには子ども達はすっかりカメラに慣れ親しんでいました。もっともっと触っていたい、という感じでしたが日が暮れて時間切れ。また明日~。

第2日目:動物園。お互いアドバイスしあい、成長していく子供たちに感動

手つきがいっちょまえ

2日目は横浜市が誇る古き良き野毛山動物園に行ってきました(なんと入園料無料!動物が近いし、空いているので撮影におすすめです~)。集合後の最初にやることは昨日の「お経」の復習。ISO値、F値、シャッタースピードの暗唱です。みんなスラスラ。さすがの暗記力です。動物園は被写体のバリエーションが豊富なのがやっぱり楽しい。昨日の経験がきちんと積み重なっており、自然とダイヤルをグルグルと回して明るさとホワイトバランスを調整しながら走り回っている子ども達。レッサーパンダめがけで9名の子どもが一眼レフカメラを構えている姿はなかなかすごくて、他のお客さんのビックリする姿が楽しいです。

大人も子どもも真剣

アドバイスし合う仲間同士

2日目にもなると、頼もしいなぁ、と思うシーンがたくさん。ローアングルを撮るために躊躇なく寝っ転がってカメラを構える姿。屋内、室内の明るさに合わせてISO値を自然に調整している姿。ホワイトバランスをいじって色味のイメージを自分のイメージに近づけている姿。それを友達同士見せ合いっこして、あーだこーだ言い合っている姿。1日目の反復練習が効いてか、基礎ができているため、自分たちでお互いにアドバイスしながらどんどんスキルをあげています。
2日目もたっぷり朝から晩まで飽きることなく、動物園の動物たちをひとつひとつ、撮り続けました。そして、大人も子どももすっかり仲間。お互い名前で呼び合って、何年も友達だったような雰囲気になっていました。

第3日目:海と山。カメラが自分の体の一部に。自在に操る姿がたのもしい

そして3日目。1日目と2日目は連続の土日でしたが、3日目は1週間後の翌土曜日。しかしながら、1週間のブランクを感じさせず、カメラを手渡された瞬間から周囲の風景を意図をもって切り取りはじめる子ども達。3日目のみの単日参加の大人の方はあまりにカメラの扱いに慣れた子ども達に最初、圧倒されていました。そりゃそうですよね。普通に趣味でカメラを触っていたら、ISOだF値だなんて、暗記しませんものね。

ワイワイ、写真交換会

こんな感じの写真が並んでます

3日目は構図、表現の幅を広げる実践です。同じ被写体に対して、アングルや色味を変えて、異なった表現を複数枚撮る、という課題のもと各自が工夫を凝らします。寄ったり、引いたり、下から、上から、色を変えて…。初日はおっかなびっくりだったカメラを持つ手が、今やすっかり自信にあふれていて、カメラが自分の道具になっている様子。もっというと、体の一部になっている感じ。その姿が頼もしくて、たくましくて、気を緩めると目頭が熱くなってしまいます、ジーン…。
山から海へ移動しながら撮影を続け、最後には先週撮った写真の交換会。先生がセレクト&プリントしてきたそれぞれの写真10枚程度を他のお友達と交換。見ていて面白いのが、一人一人写真に個性が表れていること。好みがそれぞれ異なること。「あれー、これいい写真だと思うんだけど、誰ももらってくれない・・・」なんてつぶやいている姿は大人とまったく変わりません。

気付いたのは継続することの大切さ。原っぱ大学でもそんな機会を増やしていきたい

3日間を通して、撮った写真は1人2000枚~4000枚!一人一人が立派な子どもフォトグラファー(=コドグラファー)に成長しました。状況に応じて、表現したい写真にあわせて、カメラのダイヤルをグルグルいじって設定し、タイミングをまってシャッターを切る様は本当にかっこいい。月並みな表現で恐縮ですが、子どもの可能性を感じます(うーん、月並みすぎる)。

そして、改めて思うのは継続することの大切さ。これまで、原っぱ大学のイベントは単発のものばかりだったのですが、こうして複数日、朝から晩まで子どもと真剣に向き合っていると形にできることはたくさんあるのだなと。一方で、3日間でも全然足りないという思い。継続して、ちゃんと向き合う。そうすると子どものチカラはグングン伸びる(大人もだけど)。ということを改めて思った3日間でした。

子ども達の作品の一部はこちらにあげています

↓9名のコドグラファー達。